80%の自信と20%のベテラン度を疑える勇気を持たなくてはならない。 これによって、新しいものが吸収していける。
その上であえて付け加えるとすれば、どこか間の抜けたところがあって、かわい気があることだろう。 実はこれがいちばんの条件かもしれない。
完璧すぎる上司は、部下を窒息させてしま大人望でなく小人望を求めよ。 能力だけでは挫折するビジネスマンは年齢や役職によって要求される能力が違ってくる。
部下を持つ40代あたりからは、リーダーとしての資質が問われ、実務能力に長けるだけでなく、人間的に成長し、人望のあることが必須条件になってくる。 人望の第1条件は、大きな意味での人柄だろう。
これは天性として持っている人もいれば、長い人生の途上において、屈折することによって磨きがかかる人もいる。 私自身、25年間に及んだサラリーマン生活を振り返って、左遷という苦い経験をし、悶々とした日々を送り苦汁を味わってから、少しずつ人望というものがわかったような気がする。
私のサラリーマン生活は、月並みな表現であるが、順風満帆に一路邁進していた。 昇進が早く、関西支社長になったのは、40歳になる直前であった。

そのまま一気に役員にかけ昇っていくかと思っていたら、トップが交替し、派閥抗争に巻き込まれて頓挫してしまった。 しかし、よく考えてみると、役員になれなかったのは、単なる派閥抗争によるものではなく、ある面で人望に欠けていたためであったような気がする。
というのは、私は仕事をすべて合理的・効率的に考え、部下を機能としてしか扱っていなかった。 その点では信長的なリーダーだったといえる。
関西支社長に就任したとき、支社の業績をどう伸ばすかということを最優先し、そのためには部下をどう動かせばいちばん効率的であるかと、社員をもっぱら機能面から見て動かしていた。 性格、人格にこだわらず、実績を上げる社員だけを大事にし、競争に破れた落ち目の社員や失敗した部下には無関心だった。
1、2年は確かに目を見張るほど業績が伸びていった。 無名の広告代理店が大阪では風を切って歩けるまでになったのである。
ところが、社員がみな疲れだしてきた。 社員をまるで機能力の道具のように使っていると、生身の社員はたまったものじゃない。
3年、4年、過度の機能主義、実力主義を続けていると、部下が疲れてくるのも当然である。 能力ある社員も油断できない。
明日は我が身である。 私はいわゆるアメリカのエグゼクティヴリーダーに似たタイプで、部下に隙を見せないように努めていたし、部下と一緒に遊んだり、バカ話をしたりすることもほとんどなかった。

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